ジルコニアは対合歯を傷つける?傷つけない?どっちなんだい!

どうもSansanです。

7月始め補綴学会の専門研修にて気になったことがあったので、

知識の定着のために書いていきます。

ジルコニアは近年よく使われる材料です。

その理由としては

  • セラミックスの中では強度があり硬いこと
  • 劣化が他の材料に比べて遅く生体安定性があること

があげられます。

しかし、ジルコニアが硬いため対合歯を削ってしまうことが問題になっています。

本当にそうなのでしょうか?

結論から言うと今回の発表では

「鏡面仕上げしたジルコニアは対合歯を傷つけない」

とのことでした。

それでは解説していきたいと思います。

ジルコニアが対合歯を傷つける原因は研磨不足

ジルコニアが対合歯を傷つける原因は研磨が不十分であることです。

コンタクトポイントの調整のため形態修正の必要があります。

形態修正後は必ず研磨をします。

研磨の傷をジルコニアに残したままにすると、

ジルコニアがやすり状態になり、対合歯を削ります。

対策としてはジルコニアの表面を鏡面仕上げにしましょう。

そのため、できるだけ鏡面仕上げにする必要があります。

復習!!ジルコニアはセラミックの仲間

ジルコニアはジルコニウムの酸化物で、正式名称は二酸化ジルコニウムです。

陶材のように焼成することで形になるセラミックの一種です。

昔は人工ダイヤモンドとして使われていたみたいです。

ジルコニアのメリット2選

セラミックの中でも強度がある

ジルコニアはエナメル質よりもモース硬度が高い。

さらに、他のセラミック材料よりも高いので修復物に比べて壊れづらくなっています。

インレー、クラウン、ブリッジの材料になっています。

また、パーシャルのクラスプ・メジャーコネクタでも使われるようになってきています。

削りだしで作るので変形が少ない

焼成されたブロックを削りだすので、他の材料よりも変形が少ないです。

印象でも光学印象をおこなうことでさらに変形を少なくすることができます。

ジルコニアのデメリット2選

透明が低いので前歯部には選びづらい

ジルコニアのブロックは単色です。

ガラス系のemaxや陶材に比べて透明感が弱いのが特徴になります。

なので、範囲の広い症例の場合は色の違いが出にくいのでジルコニアを使う人もいるみたいです。

材料が固いので削りづらい

ジルコニアは硬いので、ダイヤモンドやカーバイトで削ると火花が出ます。

削りかすが高温になり火花が出ている状態です。

形態修正や研磨時は回転に気を付けないと、調整できないので注意しましょう。

まとめ

ジルコニアが対合歯を傷つける原因は研磨不足です。

対策としてはジルコニア表面を鏡面仕上げまで研磨することが大切。

ジルコニアとはジルコニウムの酸化物で二酸化ジルコニウムの焼成体になります。

メリット

セラミックの中でも強度がある

削り出しで作るので変形が少ない

デメリット

透明が低いので前歯部には選びづらい

材料が固いので削りづらい

以上になります。

自分の知識の整理のためにコツコツ書いていきたいと思います。

また、この記事が他の誰かの参考になれば幸いです。

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